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小説『八日目の蝉』(ネタバレしまくり)

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八日目の蝉
著者 角田光代
発行日 2007年3月25日
発行元 中央公論新社
ジャンル サスペンス
ページ数 352
2005年11月21日から2006年7月24日まで読売新聞夕刊にて連載。
第2回中央公論文芸賞受賞作。

【あらすじ】
逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか…。
東京から名古屋へ、女たちにかくまわれながら、小豆島へ。
偽りの母子の先が見えない逃亡生活、そしてその後のふたりに光はきざすのか。
心ゆさぶるラストまで息もつがせぬ傑作長編。
第二回中央公論文芸賞受賞作。





映画を観に行く前に『八日目の蝉』の原作を読んでみました。
角田さんの本は『』『』とか何冊画ぐらいしか読んだことなくて、初めのころは図書館で「つ」の棚を探して、「今日もないなーないなー人気なんだな~」と思ってたレベルです。
映画化とかの機会があれば読むけど、新作が出るたびにとか全部読破してやる!ってほどの思い入れはない作家さんです。

物語はプロローグ的な第0章と第1章は愛人だった秋山丈博の娘・恵理菜を誘拐し、薫と名づけて野々宮希和子が育てつつ、逃亡し逮捕されるまでの話。
後半の第2章は大学生の恵理菜がかつてエンジェルホームでともに育った千草と自分探しの旅に出る話。

恵理菜は自分を誘拐して家族をめちゃくちゃにした希和子を恨んでいるのですが、自分がその希和子と同じように妻子をもった男性と恋に落ちて妊娠してしまい、自分が希和子と同じ事をしているとぞっとします。
愛されたことがない自分が子供を愛して育てることができるわけないとおろそうとしますが、千草と自分の過去を調べるうちに“希和子からの愛情”を思い出して赤ちゃんを育てる決意をする感じです。
なので、基本的に第1章の補足を第2章でしてる感じです。

希和子は1985年2月3日に恵理菜を誘拐して以降、→ 2月4日友人・康枝の家 → 2月9日名古屋・立ち退きを拒んでる中村とみ子の家 → 3月4日全財産をなげすてエンジェルホームへ。
1987年8月4日エンジェルホームを逃走 → 8月7日小豆島・ラブホテルで住み込み → 10月6日久美の母・昌江の素麺屋で住み込み → 1988年9月12日祭りの写真が全国紙に → 9月19日逮捕。

こういう経路で逃走したんですが、このときの裏事情的なことが第2章で明かされます。
指名手配されたのはエンジェルホームにはいるころなのですが、ここまで指名手配が遅くなったのは秋山恵津子も浮気をしており、この浮気相手がはじめにうたがわれていたからとか、エンジェルホームは希和子が誘拐犯だと知っていたけど、恵理菜をエンジェルホーム純粋培養の子として育て次のエンジェルさんいするために入所させたとか。
この経路を恵理菜が千草から解説を受けつつたどっていくのですが、この過程でタイトルの『八日目の蝉』を使って恵理菜の心境の変化が描かれます。

はじめは「蝉はずっと土の中にいて地上に出てきたら七日でしんじゃうなんてかわいそう」みたいな台詞からはじまって、「でも、蝉がみんな七日で死んじゃうんだったらみんな同じだから別に悲しくない。八日目まで一人だけ生き残ってたほうが悲しい」となり、「八日目まで生き残った蝉は悲しいって言ったけど、八日目まで生きた蝉は他の蝉が見られなかったものが見れるかも。それはとてもひどいものかもしれないけど、すごくきれいなものかもしれない」となります。
そして、「周りと違う境遇の自分や父や母、季和子はだからこそ八日目以降も懸命に生きているんだ」みたいな感じなことになります。

ラストは恵理菜が思い出した自分が見たことのある美しい景色をお腹の子供にも見せないといけない!と頑張って育てる決意をし、千草と小豆島へフェリーで渡ろうとするのですが、そのフェリー乗り場に季和子がいてニアミスするけど会わずにおしまい。

秋山夫妻は互いに浮気をしていて、希和子が誘拐していなくても遅かれ早かれ崩壊していた家族だとは思うのですが、全体的に秋山夫妻が悪くて希和子に感情移入させよう感が強すぎる気がします。
まぁそうしないと話的に盛り上がらないのはわかりますけど、希和子は自分勝手な犯罪者であり秋山夫妻は被害者なわけで、秋山夫妻側のエピソードももうちょっといれてほしかったなーという気がします。


そんなこんなで55点ぐらい。
ラストの「その子はまだ朝食を食べていないの」にはぐっときたり、続きが気になって一気読みさせる力はあると思いますけど、個人的にはなんかさらっと流れた感じです。
浦沢直樹の『MONSTER』で自分の子供が大人になったらどんな顔でもわかる!みたいなこといって殺された人いましたけど、あの理論でいけばフェリー乗り場で希和子は気付くはずなんですけどね。
あと、小豆島後半でラブホテルにいたときに薫の面倒みてくれてた女の子がちょっと前を向いて進んでる描写がほしかった。
超個人的なクレームですけど。

※映画版の感想はこんな感じ


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